甲羅についている黒い粒の正体は?

PRODUCE蟹料理研究会
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黒い粒の正体は「カニビル」の卵

この甲羅に付いてる黒い粒々って何だろう?と思ったことはないでしょうか?
「まぁ何かの貝の赤ちゃんでもくっついてるんちゃうの?」とあまり気にしない人も多いとは思いますが、実はこの黒いつぶつぶは「カニビル」の卵なんです。
あの血を吸う「ヒル」の仲間で、その卵なんです。
ヒルの卵だと初めて知った時には、「えー!」と、ほとんどの人がびっくりします。そして、つぶつぶ付きのカニを見る目が変わってしまう…。
でも安心して下さい!無害ですから!!
では、この「カニビル」をもう少し詳しくみていきましょう!

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カニビルってなに?

カニビルは、ヒルの仲間の寄生虫あり、白く細長く、成虫になると体長は10cm程になります。
カニビルと言っても、カニに寄生してカニの体液を吸っているわけではなく、海底に棲む魚の体液を吸い、普段は泥や砂の中で生息しています。
ただ産卵するときにだけ硬くて丈夫なカニの甲羅を利用し、卵を産み付けると言われています。

また、カニビルの生息地が主に日本海だとされていることから、「黒いつぶつぶがあれば、日本海で取れた国産ズワイガニだ」と言われています。 でも逆に、「つぶつぶがないカニは国産ではない」かと言うとそうではありません。地元で水揚げされたカニでも、黒い粒は見た目が悪いとの理由で店頭に出る前に、取り除く場合もあります。

卵が付いたままでも大丈夫?

黒い粒の正体が分かったことで、「甲羅や足に気持ちの悪いヒルの卵が付いたままで良いの?鍋に入れて食べても大丈夫なの?」と、不安になったそこのあなた!
「全然大丈夫!まったく問題なし!」です。
と言うのも、カニビルは、カニに寄生しているわけではなく、卵を産み付けただけなので、カニ自体には何も問題ありません。そして、その卵のほとんどがう化した後の状態で中には何もいません。それに、茹でたり冷凍されたカニであれば、卵はすでに死滅しているからです。
でもやっぱり気持ち悪いと感じる場合は、たわし等でゴシゴシし擦ってみて下さい。ポロポロと簡単に取れます。

美味しいカニのバロメーターとも

見た目も最悪な「カニビル」、そして黒い粒がその卵だと知ると、いくら人体には無害だと言っても、そんなものがギッシリ付いているカニは、遠慮したくなるのは当然のことだと思います。
しかし、美味しいカニの条件に「黒いつぶつぶがたくさん付いてる」と言われ、漁師さんや業者間ではよく聞く話です。
その理由は、「脱皮したてのカニには、つぶつぶが付いていないから」というもの。つまり、「脱皮して時間が経っている証拠で身の詰まりが良い」との考えです。
ただ、美味しいカニを見分けるポイントは他にも色々とあるので、「つぶつぶイコール美味しいカニ」と思わない方が賢明とのことです。

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